「関わる人みんなが笑顔に、幸せに」がモットーです
ワークセンターさくら 小椋冬樹さん
富岡町出身。高校卒業後、仙台での就職を経て、20代初めにUターン。当時は富岡町にあった社会福祉法人友愛会に入職し、主に食品加工の業務に携わる。現在はとして、スタッフや利用者と笑顔を交わしながら、忙しくも充実した毎日を送っている。
障がい者の自立した生活を支援するサービスを提供しています

社会福祉法人 友愛会は、障害者支援施設「光洋愛成園」をはじめ、障害福祉サービス事業所「ワークセンターさくら」、共同生活援助や相談支援を行う「サポートセンターゆうあい」において、福祉サービス事業を展開しています。1990年に富岡町で設立し、東日本大震災の後、2016年に広野町で事業を再開しました。利用者さんの地域社会での自立した生活を支援するため、創意工夫しながら多様な福祉サービスの提供に取り組んでいます。
私が勤めているワークセンターさくらは、指定生活介護事業及び指定就労継続支援B型事業を多機能型で行う事業所です。生活介護では、日常生活動作の支援、創作活動、生産活動、体力維持のための運動などを主に行っています。また、就労継続支援B型では、こんにゃく、加工みその製造・販売を中心として、農福連携により、トマト、米、イチゴなどの生産の場での活動や、内職、清掃の請負業務をしています。園外活動の場は、広野町、楢葉町、富岡町などに及びます。
「おいしかったよ」の声を励みにモチベーションアップ

食品加工では、地元産の食材も積極的に使っています。例えば、「さしみこんにゃく(青のり)」は、松川浦産の青のりとあおさを使い、磯の香りが豊かで人気の高い製品です。こんにゃくは群馬県産の上質な特等粉で作っています。また、加工みそには、楢葉町の柚子、富岡町のニンニク、小高町の小高工房さんの「小高一味」をそれぞれ使った柚子みそ、スタミナみそなどを製造しています。これらの商品は、主に浜通りの一部のスーパーや道の駅のほか、ワークセンターにも直売所を設けて販売しています。また、イベントの会場にスタッフが出向いて販売ブースを設けることも多いです。町内では広野町サマーフェスティバルや、ひろの童謡まつりなどに出店していますので、見かけたら気軽に声をかけてください。

地域の方の「いつも買ってるよ」「おいしかったよ」という声は本当に嬉しくて、作っている利用者さんたちのモチベーションにもつながるんです。ですから、私たちスタッフも販路を広げたいとの思いで、販売にはつい力が入地域の方の「いつも買ってるよ」「おいしかったよ」という声は本当に嬉しくて、作っている利用者さんたちのモチベーションにもつながるんです。ですから、私たちスタッフも販路を広げたいとの思いで、販売にはつい力が入ります。
ワクワクするようなことをサポートしていきたい
私はこのワークセンターさくらで、利用者さんの個別支援計画の作成や、後輩スタッフの指導、外部の関係機関との調整などを担当しています。個別支援計画は、本人の要望や担当者、ご家族の意見も聞きながら作っていきます。今年はどんなことにチャレンジしたいか、できるだけワクワクするような計画にしたいと心がけています。かといって無理はしないように、長期ビジョンで段階的なことも考えながら作ります。利用者さんは一人一人個性があり、状況も違うので、それぞれに合わせた計画を作るため、現場でのコミュニケーションはとても大切にしています。
業務委託に関して対外的な調整を行うのも私の仕事の一つです。農福連携の受け入れ先や、企業さんにも出向きます。製品の販路を確保するための営業にも行きます。私はもともと、人と接することや、体を動かすことが好きなんです。なので、福祉の仕事と言いつつ、いろいろなことを経験させてもらって楽しいです。やりがいもありますね。
「関わる人みんなが笑顔に、幸せに」がモットーです
職員は現在14名で、利用者さんは20代から70代と幅広い年齢層です。笑顔が絶えない、明るい職場です。それは、関わる人みんなが幸せに、という友愛会の理念があるからです。どうすれば幸せに感じてもらえるか、笑顔になってもらえるか、ということを考えながら日々仕事をしています。
私自身、畑違いからの再就職でしたが、福祉の分野は初めてでも、少しずつ仕事を体得していけるような独自のマニュアルがあるので、安心して働くことができました。うちでは今、ネパール人の男性が一人働いていますが、園内にネパール語の表示をして受け入れ準備をしたり、日本語で難しいときは翻訳アプリを使って会話するなどしているので、特に仕事に支障を感じたことはありません。広野町に移住して働きたいという方もウエルカムです。みんな明るいので、働きやすい環境だと思います。
やさしい気持ちをまち全体に広げていきたい

震災後の事業再開を、広野町で温かく迎えていただきました。これからは、もっと地域の皆さんとのつながりを深めていければと思っています震災後の事業再開を、広野町で温かく迎えていただきました。これからは、もっと地域の皆さんとのつながりを深めていければと思っています。例えば、後継者不足が言われている農業などの職種に、私たちの事業所がお役に立てることはないか、といったこともその一つです。いろいろなことに対応できるよう、露店販売や菓子製造など、営業許可も幅広く取得しています。ふくしまみらいチャレンジプロジェクトでは、新しい商品の開発にも取り組みました。今後も、地元の食材を使った製品や、お菓子の製造などもやってみたいなと、みんなで話しているところです。
また、直売所に地域の方が買い物に来てくれたり、事業所の見学や、イベントでの販売などを通して、知っていただく機会が増えればいいなと思います。そういった交流の中で、障がい者への理解がさらに深まれば嬉しいです。まちの中で声をかけてもらったり、「こんにゃく、おいしいね」と言ってもらえたら、また一つ笑顔が生まれます。そんなふうにして、障がい者だけでなく、高齢者や子どもも住みやすいようなやさしい雰囲気がまち全体に広がっていったらいいですね。
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