広野町文化交流施設－ひろの未来館－｜広野町公式ウェブサイト

ページ番号1003727　更新日 2024年9月9日

広野町文化交流施設－ひろの未来館－とは

昭和51年に建てられた広野幼稚園は、平成31年4月広野こども園の開園に伴い、その役目を終えましたが、町の歴史文化の継承、世代、地域を超えて相互交流が生まれる拠点、新しい文化活動の場となる「広野町文化交流施設－ひろの未来館－」として生まれ変わりました。

当館は、町が所有する文化財等を保管・展示することで、地域住民が町の歴史、文化に触れる機会や子どもたちが自主的に学習する環境を整備し、文化財を活用した体験学習、ワークショップ等を開催することで、町の歴史・文化を通した交流、町の歴史・文化を発信する拠点施設です。

展示資料

埋蔵文化財・化石

昭和61年、当時小学生だった渡辺俊夫さんが広野町折木北沢地内において、草食恐竜「ヒロノリュウ（ハドロサウルス類）」の歯の化石を発見しました。その後、元横浜国立大学教授である長谷川善和先生のもと発掘調査が実施されました。調査において、同じ北沢地内から草食恐竜「ヒロノリュウ（ハドロサウルス類）」と肉食恐竜「フタバリュウ（ティラノサウルス類）」の左脛骨の化石が発見されました。令和3年には、上北迫地内から、国内最古のメタセコイヤの球果化石（白亜紀後期）が見つかりました。

当館では出土品や町のコレクションを展示、広野町役場の1Fロビーには「ヒロノリュウ」と同じハドロサウルス類に属す「チンタオサウルス」の全身骨格標本を展示しています。

額賀誠志（ぬかがせいじ）

医師であった額賀誠志（本名　額賀誠、明治33年～昭和39年）は昭和12年、無医村だった当時の広野村に内科医院を開業しました。亡くなるまで献身的な医療活動を続け、町内はもとより周辺町村の住民からも信頼を得ていました。

作詞家としても活躍し、額賀誠志のペンネームで作詞した「とんぼのめがね」は全国に広がりました。この歌詞は昭和24年、町内の箒平地区に往診した時に、とんぼと遊ぶ子どもたちの様子をうたったものです。一時期創作活動を休んでいた額賀ですが、終戦後に再びペンを取ります。国境を越えて平和を目指し発展していくであろうその時に、時代を担う子どもたちの胸に愛情の灯をつけておきたいという想いからでした。

富澤有為男（とみざわういお）

富澤有為男（明治35年～昭和45年）は作家・翻訳家・洋画家として活躍しました。東京美術学校を1年で中退するも19歳で帝展初入選を果たし、25歳でフランスに留学、カンヌで絵の学びを深めます。中編小説「地中海」を昭和11年に発表し、翌年の第4回芥川賞に輝きました。

広野町とのゆかりは知人だった額賀誠志がきっかけでした。空襲で自宅を失った富澤は、広野町へ疎開します。広野町での生活ぶりは著書「白い壁画」にだけでなく、折々新聞に投稿した随想「田舎だより」などにも見られ、それらには地方でしか味わうことが出来ない感興が織り込まれ、戦後も広野町に居を構え創作活動を続けました。第3代広野公民館長（非常勤、昭和28年～昭和41年）を務めるなど、地域とのつながりを深めました。