平成24年10月27日 町長メッセージ(帰還に向けた住民説明会)

ページ番号1002071  更新日 2022年2月10日

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帰還に向けた住民説明会あいさつ文

本日は、「帰還に向けた住民説明会」を開催しましたところ、長期の避難生活で大変お疲れのところ、また、ご多用の中、多数お集まりいただき、誠にありがとうございます。
さて、三月末に避難指示解除のお知らせをしてから、はや七か月が経過しようとしております。また、昨年九月に策定した「緊急時避難準備区域復旧計画」で帰還を目指している本年も残すところあと二か月となってまいりました。
町内にお戻りになられて生活を再開された皆様、県内外で引き続き避難生活をされておられる皆様、いかがお過ごしでしょうか。まだまだ震災前とは程遠い暮らしを強いられておられることと思います。
本日は、広野町の安全安心なまちづくりや復旧・復興へ向けた取り組みについてご説明申し上げ、一人でも多くの皆様の年内の帰還をお願いしたいと思っております。
まず、皆様が最も不安を抱いておられる放射性物質の除染対策についてでございますが、本年三月より町による本格的除染作業を進め、一般住宅の九十四%が終了し、現在は、生活圏の森林及び農地の除染を行っております。除染の目標値である追加被ばく線量を年間一ミリシーベルト以下まで減少させることを目指し、今後も生活圏を中心に除染作業を進めてまいりたいと考えております。
また、放射線に関し、食品に含まれる放射性物質の簡易分析検査を行っているほか、各世帯に線量計を配付したところであります。
次に、津波により大きな被害を受けた広野駅東側エリアの復興につきましては、町による災害公営住宅の建設、避難道路などの整備を盛り込んだ復興交付金事業計画が国に採択され、本格的な復興事業を開始したところです。
また、生活環境に関しましては、町内に整備しました応急仮設住宅への入居が始まったほか、コンビニエンスストアの開店、町民バスの運行開始、町内でのホールボディーカウンターによる内部被ばく検査の実施、二学期からの小学校・中学校等の再開、特別養護老人ホーム「花ぶさ苑」の再開といった動きがございました。
皆様の「ふるさと広野」を想う気持ちを一つにし、絆を確かめる機会となるイベントの実施につきましては、「復興祈念花火大会」、「童謡まつり」を開催したほか、「元気です広野!復興プロジェクト」による復興市を行っております。
また、東日本大震災により生じた膨大な量の災害廃棄物及び除染廃棄物の処理は、当町の復旧・復興を進めていくうえで喫緊の課題であります。現在確保しております「仮置場」も既に満杯となっており、さらに今後においても、多量の家屋の解体瓦礫などの搬入が見込まれます。
町民の皆さんが広野町に帰還し、生活を再建するうえで、これら廃棄物を一刻も早く処理することが不可欠な条件であり、これを実現するには、膨大な量の廃棄物を減容化することが最も現実的な方策であります。
したがいまして、減容化施設の設置・運営などの代行処理を国に対して要請したいと考えておりますので、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
皆様の中には、「何時になったら安心して暮らせる町に戻るのか」「復興の動きが見えない」といったご不安やご不満をお持ちになっておられる方もいらっしゃることと思います。
そういった皆様の声を真摯に受け止め、着実に復興への道を進めて行くことが私に課せられた使命だと思っております。
10月23日現在において町に届け出があった町内居住者は、544人と震災発生前の約1割に留まっております。皆様におかれましては、ぜひ、ご自分の目で町の現状をご確認され、生活が可能な方から順次お戻りいただき、町の復興にお力をお貸しいただきますよう改めてお願いいたします。
最後になりますが、いよいよ秋も深まりを見せてまいりました。皆様におかれましては、くれぐれも健康にご留意され、きたるべき平成25年を、広野町でより多くの町民の皆さんとともに迎えられることを切にお願いし、私からの挨拶といたします。

平成24年10月27日

広野町長

山田基星

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