姥嶽蛇王神社と奥州日之出の松

ページ番号1004372  更新日 2024年5月7日

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姥嶽蛇王神社と奥州日之出の松

日の出時の姥嶽蛇王神社
日の出時の姥嶽蛇王神社

浅見川河口の南岸(木実ヶ浦)に見られる「日之出松」は、日の出時における背景との美しさと、曲り松として優美さから、尾上の松、高砂の松と共に日本三名松の一つに数え上げられていました。
しかし平成16年の台風により木が倒れてしまい、現在はその松の子孫が植えられています。
さらに、「安寿と厨子王」伝説との結び付きから、陸前浜街道沿いにおける名所となっていました。
「日の出松」と合わせて「姥嶽蛇王神社」はともに森鴎外の小説「安寿と厨子王」の物語に深い関わりを持っています。


この地方を治めていた岩城判官氏が、謀反人により殺されてしまい、その奥方様は、2人の子ども(安寿姫と厨子王)それに乳母竹女を伴いとても辛い旅を強いられます。その旅路の果てに、この地で命を落としたとされる奥方様と安寿姫を悼み、村人たちが松を植えたとされるのが「日の出の松」とされています。


日の出の松
姥嶽蛇王神社と奥州日之出の松

また乳母竹女は二人の子供たちを守れなかった責任を感じて、海に身を投じてしまいます。
ちょうどその頃浅見川の地では、大きな大蛇が、奥方様と安寿姫を埋めたところの松の木にからみつきながら天に昇って行きます。

これを見た村人たちは恐ろしさに松の木を切ってしまいました。するとその木から血が流れたと言われ、そこから「血の出松」が訛って「日之出松」と呼ばれるようになったともいわれています。
竹女の死を憐んでいた村人たちは、竹女の霊が大きな大蛇となってふるさとの松に戻ってきたと信じて「姥嶽権現堂(うばたけごんげんどう)と蛇王神社を建立し、その霊を弔ったとされています。

これが現在の姥嶽蛇王神社の言われとされています。



住所
〒979-0403 福島県双葉郡広野町下浅見川
電話番号
0240-27-4166(広野町教育委員会)
交通アクセス
広野駅から徒歩15分、車で5分