令和4年1月1日 年頭のごあいさつ

ページ番号1003972  更新日 2022年11月25日

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新年のごあいさつ(令和3年1月) ふる里復興・創生「継承の年」

 謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

 年頭に当たり町民の皆様には、今年一年のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げますとともに、町政全般にわたり深いご理解と温かいご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

 11月16日告示、21日投開票の日程で、広野町長選挙が執行されましたが、無投票となり3期目を務めることになりました。

 引き続き、町民の負託にこたえられるよう町民主体の町づくりを目指し、復興・創生を成し遂げ、いかなる困難に対しても、正面から向き合い、全身全霊全力で前進する決意であります。

 地方創生の時代を乗り越えるべく、広野町の復興・創生から、双葉地方さらには福島県全体を見据え、県内の46の町村が互いに尊敬し合って強固な結束と相互連携を図り、新たな10年に向けて、ふくしまの復興・再生、更なる創生に向けて一丸となり全力を尽くす決意でございます。

 昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るった年であり、現在も新たな変異株が確認されるなど終息の兆しが見えない状況にあります。

 町は、町内において新型コロナウイルス感染症陽性患者1例目が確認された以降、9月10日までに37例目の新型コロナウイルス感染症陽性患者が確認され、その都度、議長同席の下、対策本部会議を開催し、陽性患者における経過、学校、公共施設並びにイベント等の対応について現況を精査し、防災行政広報無線を通じ、安心な生活の営みが可能となるよう広報を実施しました。

 また、県コロナウイルス対策本部会議を経て、いわき市が「まん延防止等重点措置区域」適用要請されたことを受け、町は、住民に対し、不要不急の外出自粛を求める「広野町新型コロナウイルス感染症集中対策」を令和3年8月2日から9月30日まで実施することとしました。

 町は独自の支援策として、「新型コロナウイルス対策中小企業者等支援事業補助金」や「抗原検査キット配布」等を実施し、感染防止対策として、町民の皆様へのメッセージの発信やチラシの配布、役場職員の時差出勤や分散業務等に取り組みました。

 今年2月より、2回目の接種日から8ヵ月が経過された方より順次、3回目の新型コロナウイルスワクチン接種に取り組んでまいります。

 東京オリンピック・パラリンピックイヤーとして希望と期待に満ちた年を迎え、3月25日には、東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーグランドスタートがJヴィレッジにおいて執り行われました。

 町内ではふたば未来学園から広野駅東口広場までの区間において、聖火リレーが行われ、広野駅東口広場でのイベントでは議員の皆さまご臨席のもと、元バレーボール日本代表 齋藤信治選手、いわきFCで活躍されたJFAアカデミー福島出身の平沢俊輔選手、箱根駅伝などで活躍している早稲田大学の半澤黎斗選手を迎え、広野町に縁のあるアスリートによるトークショーを行いました。

 また、7月23日に開幕を迎えた2020東京オリンピック・パラリンピックにあたり、ホストタウンとしてアルゼンチン共和国やインドネシア共和国を応援するため、役場ホールに特設コーナーを設置しました。富岡高校出身でバドミントンや女子サッカーに出場する選手を、「双葉のオリンピック選手を支援する会」をはじめ様々に応援に取り組みました。

 JFAアカデミー福島男子につきましては、10年ぶりに町内で活動を再開しました。アカデミー生は中学3年間のプログラムとして広野中学校に入学することとなりますが、町としましては万全の態勢でアカデミー生を受け入れ、生徒の夢や希望が叶うよう、応援してまいります。

 平成22年4月1日に、社会福祉法人養高会のもとに開所された特別養護老人ホーム花ぶさ苑は、施設に入所されている方の生活、圏域における介護基盤の維持、施設職員の雇用を守ることに重きを置き、令和3年4月1日、広野町特別養護老人ホーム花ぶさ苑として広野町が事業を承継しました。

 今後は、社会福祉法人養高会が施設で入所者の方に提供していたきめ細かいサービスを引き継ぎ、さらなるサービスの向上、入所者を第一に考えた施設運営を心掛け、社会福祉法人光美会と連携し、「福祉のまちづくり」の具現化に努めてまいります。

 4月24日には、広野町中央体育館において、平沢勝栄復興大臣、江島潔経済産業副大臣、内堀雅雄福島県知事方々多数のご来賓のご祝辞を賜り、広野町町制施行80周年記念式典を、新型コロナウイルス感染症対策を万全に講じ、議員の皆さまをはじめ、被災12市町村長ご臨席のもと挙行しました。長きに渡る幾多の苦難とともに、村の形成から132年、町制施行から80年という記念となる年を迎え、明治、昭和から平成、そして令和へと、先人の懸命な努力により創りあげてこられた御尽力に対し、心より敬意を表するとともに、培ってきた大切な歴史に想いを馳せ、「継往開来」の念を胸に刻み、新たな10年に向けて、着実かつ確実に取り組んで参ります。

 5月26日から5月28日には、OECDチャンピオンメイヤーズ第5回年次総会が、フランス・パリにおいて世界各国から選出された63名の首長が参加し、オンラインにより開催しました。世界の各都市が5年間で社会的包摂による成長をとげ、直面する課題、世界的にパンデミックを起こしている新型コロナウイルスに対する各都市の取り組みにおいて、経済政策やメンタルヘルス対策など、情報の共有が図られました。日本国広野町長として参加し、東日本大震災、福島第一原子力発電所事故においては、国際社会から頂きましたご支援ご厚情に対して感謝の意を世界のリーダーへ伝えました。

 常磐自動車道いわき中央インターチェンジから広野インターチェンジ間の4車線化の供用が開始されました。この度の4車線供用により、緊急時の避難路の確保を始め、首都圏と東北を結ぶ東北自動車道の機能拡充効果が見込まれ、福島イノベーション・コースト構想の推進など浜通り地域の復興・創生の加速の期待が高まります。

 町内においては、避難していた町民の9割を超える方が帰還し、警戒区域から避難している方及び復興関連従事者を含めると、約6,200人の方が生活をしています。復興の進捗として、産業では、広野駅東側にオフィスビルやホテルの進出を始め、総出力54万KWとなる世界最新鋭の広野IGCC発電所の操業、公設民営の商業施設「ひろのてらす」のオープン、町商工会会員の97パーセントが町内で活動を再開するなど、民の活力が戻ってきています。

 農業では、88パーセントの農家が町内で営農を再開し、とりわけ米作は、化学肥料及び化学合成農薬の使用を5割以上低減した特別栽培米コシヒカリをふるさと納税の返礼品とし、米の消費拡大を進めています。農地を守る取り組みとしては、平成30年度より町内7地区65.2ヘクタールの県営ほ場整備事業に取り組み、ほ場整備により区画の大型化を図り、担い手の経営規模拡大、効率的かつ安定的な農業経営を行う「人・農地プラン」の実質化や「農地中間管理事業」の活用、森林荒廃抑制や環境保全を目的としたふくしま森林再生事業に取り組んでいます。

 さらに、二ツ沼総合公園が有する観光、体験・交流などの優位性を発揮させ、復興のシンボルとなる地中熱を利用した国産バナナ「綺麗」をはじめ広野コーヒーにもチャレンジし、広野町の魅力度を高める取り組みを引き続き行ってまいります。

 エネルギー被災地から新エネルギー社会の実現に向けた、国・県の「カーボンニュートラル宣言」を踏まえ、火力発電所を有する町として、カーボンニュートラルに取り組み、新たな展望へ邁進してまいります。

 東日本大震災以降、復旧・復興業務支援のため長期的に渡り、多数の職員派遣をいただいている岐阜市、宮崎市両市と災害時相互応援協定を締結しました。協定締結により、災害発生時の物的・人的な相互応援に加え、平常時においての災害及び防災・減災に関する情報交換や、災害経験の普及・伝承を通した相互交流を行ってまいります。

 原子力災害被災地域の復興・創生は、中長期的な取組が必要であり、復興は未だ道半ばにあります。医療・介護費の窓口負担軽減、国民健康保険・介護保険・後期高齢者保険の減免、高速道路無料化など生活再建に必要な支援については、引き続き国に対し強く要望してまいります。

 今年は、文化交流施設の整備、広野駅周辺整備、移住・定住を念頭とした若者向け住宅開発、東町産業団地の整備などにも取り組み、町民の皆様とともに広野町の誇りとなる事業を展開してまいります。

 ふる里広野町の歴史、伝統、文化に対する誇りを胸に、本年を“ふる里復興・創生「継承の年」”と位置付け、第2期復興・創生期間となる新たな10年へ向けて「創生のパイオニア」となるべく、確かな創生への町づくりの創出へ向け開拓し、生活再建を念頭した、新たな時代の安心・安全な防災に強い“共生のまちづくり”を着実に進めてまいります。

 新型コロナウイルス感染症の一日も早い終息を願うとともに、本年が、皆様と共に明るい夢と希望に満ちた幸せな年となるよう、心からお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。

令和4年1月1日

広野町長 遠藤 智

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