広野町の美しい田んぼと景色を守っていきたい

株式会社よこたファーム 横田 和希さん

株式会社よこたファーム 横田 和希さん

約160年続いている農家の4代目にあたる横田和希さん。以前は兼業農家でしたが、震災後それまで勤めていた職場を退職し、専業農家になる決意をしました。大きな機械に乗るのが大好きな横田さんは「いまでは誰よりも大きい機械に乗っているよ」と笑顔でお話ししてくださいました。「誰にも負けない」と自信を持って言えるくらい美味しいお米を作っています。


田んぼを守るのは大変だけど出来ることはやりたい

横田和希さん(写真1)
笑顔で話す横田さん

「田んぼって“景観”なんですよね。放置された田んぼや畑が荒れていくのを見るのは心が痛みます。だから田んぼを守るのは大変だけど、広野町の田んぼはきれいだなって思ってもらうために俺にできることがあるのならなんでもやります」と話す横田さん。そんな横田さんのもとには離農した他の農家さんから、田んぼを引き受けて欲しいという依頼が多々あるそうです。


ふるさと納税の返礼品「ひろの米」を栽培

稲作にも力を入れている広野町では、ふるさと納税の返礼品に「ひろの米」が選ばれています。よこたファームさんでも、減農薬・減化学肥料で栽培した特別栽培コシヒカリを提供。今後もっとアピールしていきたいと意欲を燃やしています。「広野の農業といえば米だからね。なんとか自分ら農家も、広野の米のイメージアップにつながるようなことができればいいなと、考えているところです」。これまで様々なお米を食べてみたという横田さん。「やっぱり自分ちの米が一番うまい!」と、ニカッと笑いながら話してくださいました。


おいしいお米をつくるために

横田和希さん(写真2)
稲刈り

稲作農家は1年を通して田んぼに気を配ります。「4月に入ると苗に水をかけたり、もぐらが穴あけちゃうから田んぼの畦(くろ)を塗ったり。夏は毎日大粒の汗を流して草刈り。猫の手も借りたいくらい忙しいね。稲刈りが終わっても11月〜12月に堆肥を撒いて、1月は田んぼの耕運。3月から種籾の浸種やハウス整備…。それでも秋に稲刈りが終わった後は比較的ゆったり過ごせるよ。」。希望があれば、農業体験も受け入れてくれるよこたファームさん。「夏はひたすら草刈りで嫌になっちゃうかもしれないから、体験するなら春の田植えか秋の稲刈りシーズンがいいかな(笑)」


ひとりで始めるより『雇用就農』から

横田和希さん(写真3)
重機の手入れは欠かせない

農家のなり手が減ってきている今、農業をやりたいという人が増えるのは大歓迎なのかと思いきや、横田さんは真剣な顔でこう言います。「自分の意思をしっかり固めてからで十分だと思う。簡単に『やってみたい』とすぐ始めるのはちょっと危険」。長年続く農家だからこそ、農業の大変さも身に染みてわかっているのです。「農業を始める上で一番大切なのは、人との繋がりをつくること。そのためには、まずはひとりで始めるよりも農業法人に就職する『雇用就農』を勧めたい」とのこと。「農業法人で顔を覚えてもらえれば、独り立ちするときも協力してくれる人ができるはず。機械も安くはないしね。ゼロから始めるなら、まずは農業法人に就職することも考えてみて」。広野町には現在3軒の農業法人があるそう。よこたファームさんもそのひとつです。「もしうちに就職したいなら、いつでも連絡してよ。」そう話す横田さんの笑顔には、農業のやりがいや楽しさが溢れているようでした。

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