広野町では、平成23年3月11日に発生した東日本大震災並びに東京電力株式会社福島第一原子力発電所の原発事故により、町外へ退避を余儀なくされた方々をはじめ、地域住民が安心して生活できる環境・基盤の一刻も早い復旧に向け、取り組んでいます。
今回、住民のみなさまの安心・安全を第一に、町内の除染やインフラ整備を前提に、平成24年中の帰還完了を目指した6つの柱、10項目からなる「復旧計画」を取りまとめました。
I. 住民・役所関係
| 1. 住民の移転 |
帰還開始・完了目標
住民への意思確認・説明会や、相談窓口における相談対応等を実施し、帰還に向けた環境が整備され次第、段階的に町としての帰還を開始し、平成24年中に帰還完了を目指します。
| 2. 町役場機能の移転・業務再開 |
役場庁舎の復旧
役場本庁舎の業務再開時期については、町民の帰還状況を考慮しながら決定します。
II. 学校等関係
| 3. 幼稚園、学校等の再開 |
保育所・児童館、幼稚園、小・中学校
保護者の意識調査を実施した上で、平成24年度第2学期からの再開を目指します。
III. 病院等、福祉施設関係
| 4. 医療機関・福祉施設の再開 |
医療機関
医療機関の修理・修繕、診療体制の確保ができ次第、医療機関の全面再開を目指します。
福祉施設
特養施設等の再開や、老健施設等を町内に建設するための全面的な支援を国に要請します。
また、のびっこらんど広野は、施設運営者に対し、業務再開の意思確認を行った上で、学校の再開時期と合わせて再開できるよう要請します。
IV. インフラ関係
| 5. 上下水道の復旧 |
上水道
6月30日より、津波被災地域を除く町内給水区域で水道水の給水が再開されており、今後、双葉地方水道企業団と連携し住民の帰還後の安定的な供給に努めます。
下水道
目標とする処理水質を確保できるよう管理し、段階的に放流水質が向上するよう取り組みます。
また、下水道管きょの被災区間の早期復旧と下水簡易処理施設及び広野浄化センター処理場について、平成24年度末の再開を目指します。
V. 除染関係
広野町では、国の「除染に関する緊急実施基本方針」に基づき「広野町放射性物質除染実施計画」(以下「実施計画」)を策定し、町の具体的な除染方針・手法・スケジュール等について定め、技術面・財政面等における国の全面的な支援のもと、町内の除染に万全を期することにしています。さらに、町内の詳細なモニタリングの実施と、除染に関する専門的な人材の町への派遣について、国に支援を要請します。
| 6. 表土の除染 |
実施計画策定後、町が主体となり文教施設・公共施設の除染を優先的に実施し、民地等は除染の状況に応じて実施します。
| 7. 側溝の泥など生活圏の除染 |
通学路を重点に側溝の泥上げや住環境の除染を、町民の協力を得ながら町が依頼した除染作業員や専門業者等において実施します。
VI. その他
| 8. 各種公共機関等の復旧 |
(1)各種インフラ
- 町営住宅について、全壊した浜田団地の代替住宅完成までの仮設住宅は、町の帰還開始までに建設します。また、各地区集会所は専門家の助言を受けて復旧工事や改修工事を実施します。
- 農業用水について、被災した用排水路は、災害復旧工事を早急に実施します。
- 道路について、被災町道は、災害復旧工事を早期に発注し、全路線が使用できるよう努めます。更に、国道・県道について、関係機関と連携し早期の復旧に努めます。
- 堤防等について、国・県の災害復旧計画と整合性をとり、早期に復旧できるよう関係機関に対して要請します。
- ゴミ収集・処理について、発生する焼却灰等の最終処分について国に対し支援を要請します。
- 火葬場・し尿処理施設について、警戒区域外への新たな設置や、いわき市への受け入れ要請などを進めます。
(2)警察・消防
警察について、双葉警察署広野分署の配置・施設整備を要請します。消防については双葉地方広域市町村圏組合の常備消防の存続を要請するとともに、非常備消防である広野町消防団の団員確保支援を国に要請し、町の治安維持・強化を図ります。
(3)公共交通機関
町民バスの定時運行再開に向け、車両の点検・整備を実施します。また、JR常盤線久ノ浜~広野間の運転再開に向け、JR東日本に対して早期復旧を要請します。
| 9. 産業・雇用 |
(1)農畜産業・林業
- 農地は、速やかに農地に適した除染を実施することにより、早期の農業再開を目指します。
- 園芸作物、土壌等は、できるだけ多くの品目をサンプリング搾取して、安全性を確認します。さらに、出荷や摂取が制限されている作物の制限解除に向けて、代表的な品目を放射線モニタリング実証圃に順次作付し、定点観測を行い生産活動再開に向け取り組みます。
- 繁殖牛、肥育牛は、安全管理体制を徹底させ、飼育農家の増加に向け支援します。また、養鶏養豚は、緊急時避難準備区域の解除後再開できるよう、情報提供等の支援を行います。
- 林地は、引き続き詳細なモニタリング調査を実施し、林業再開に向けた方策の検討を継続します。
(2)商工業・観光業
- 商業は、国・県の各種助成等の活用により、商店街機能の再開と商業施設の強化及び流通・物流網の強化を図ります。
- 工業は、社員の住居確保に苦労している企業が多いため、除染が完了するまで、子どもを持つ世帯の住宅確保を推進します。
- 観光業は、長期ビジョンの策定と風評被害の払拭など、国・県と連携し長期的な支援を行います。
(3)雇用
新たな企業誘致等を実現させるとともに、緊急雇用対策事業を活用し、「除染のプロ」を育成・雇用する場を確保します。
| 10. 仮設住宅の整備 |
町内で全壊等の家屋の被災住宅のために、町内に木造の応急仮設住宅等の速やかな供給を国・県に要請します。




